AfterEffects で V-Ray Cryptomatte を使う
こんにちは株式会社オークのYamauchiと申します。
先日まだベータ版ですが、AfterEffects 用の Cryptomatte プラグインが公開され、より身近になってきました。そこで V-Ray から Cryptomatte を書き出す手順と、AfterEffects で Cryptomatte プラグインを使う様子をレポートしてみたいと思います。
AfterEffects 用の Cryptomatte プラグインは Cryptomatte の github リポジトリからダウンロードできます。
https://github.com/Psyop/Cryptomatte
ちょっとダウンロードする場所が判りにくいので図で説明します。 Implementaions セクションの一番底にリンクがあります。
ちなみに、AfterEffects版の作成は Fnordware ProEXR plugin を作られている方ですね。この ProEXR プラグインをインストールすると、マルチチャンネル OpenEXRや V-Rayのネイティブファイルである vrimg も直接 Photoshop や AfterEffects で読み込めるので、OpenEXRワークフローでは必須のプラグインです。(しかも無償で公開されています)
Cryptomatte 対応のProEXRは現在ベータ版で Beta の数字が頻繁に更新されている様子なので注意してください。
zipを展開すると、AfterEffectsフォルダに ProEXR AE.aex、OpenEXR.aex、IDentifier.aex、EXtractoR.aex、Cryptomatte.aex の4ファイルがあるので、こちらを AfterEffects のPlug-ins\Formatフォルダにコピーしましょう。(上書きする場合は、オリジナルのファイルをバックアップしてから上書きしてください)
なお After Effects CS6~CC2014 は専用の Cryptomatte.aex が用意されているので、CS6フォルダ内の Cryptomatte CS6.aex をコピーしてください。CC2015 以降は通常の Cryptomatte.aex をコピーします。
AfterEffectを起動してエフェクト >> 3Dチャンネル >> Cryptomatte が表示されていればインストール完了です。
次にV-Ray から Cryptomatte の出し方です。
現在、V-Ray Maya、3dsMax、MODOの 3.60 から Cryptomatte情報を書き出せます。
なお、V-Rayから Cryptomatte情報を出す場合、以下の条件があります。
- マルチチャンネル OpenEXR である事(※)
- レンダリングのモードがCPUモードの「バケット」である事。GPUやプログレッシブレンダリングでは出力できません。
- VFB上のSave Asボタンから保存した OpenEXRにはCryptomatte情報が含まれません。
(※)細かいですが、V-Ray 3.60.04以降、DWA圧縮を使用したsingle-channel EXRファイルでも出力対応しています。
Cryptomatteはレンダーエレメントとして追加します。
必ず、V-Rayタブ >> Frame Buffer >> VRay raw image files から OpenEXR 形式で保存する必要があります。
イメージサンプラを Buket にセットしてレンダリングしてください。
image format を exr (multichannnel) で指定します。
Image sampler を Buket にセットしてレンダリングします。
MODOでは、シェーダーツリーでレイヤー追加 >> V-Ray Render Elements >> V-Ray Cryptomatte で追加できます。
Image sampler を Adaptve にします。
なお、CryptomatteはVFBを使う必要がある為、Reder with V-Ray Standalone でレンダリングする必要があります。
OKを押した後に、出力イメージフォーマットで OpenEXR Multi-Cannnel を選択してください。
以上で Cryptomatte レンダーエレメントがレンダリングされます。VFBのレンダーエレメントで確認してください。(自動的にcoverage用のエレメントも生成されます。)
後は AfterEffects に読み込んで、Cryptomatte エフェクトを追加して抽出します。 Shift キーを押しながらクリックすると複数のIDを選択できます。(Altでマイナス)
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