V-Ray 5 のライトミックス機能

この記事は[[こちらのオリジナル記事]]を翻訳した物です。

V-Ray 5の新しい ライトミックス・エレメントを使用すると、シーンをレンダリングした後にライトの色と強度を自由に変更できます。V-Ray 5の新しいV-Ray VFBでどのように使用するかを簡単に解説します。

V-Ray 5は、V-Rayフレームバッファー(VFB)が”VFB2″とし刷新され、新しいツールが導入されました。新しいインターフェース右側には2つの重要な新機能「レイヤー合成」と「ライトミックス」があります。この記事では、V-Ray 5 for 3ds Maxのライトミックス機能でシーンを簡単に再ライティングすることに焦点を当てます。

V-Ray 5 ではレンダリング後にこの様に各ライトの影響を変更できます

ライトミックスのちょっとした歴史

キーライト、フィルライト、リム(輪郭)ライトの3灯照明で照らされているシーンを想像してみてください。 3つのライトすべてをオンにして単一のイメージをレンダリングしたイメージと、3つのライトを個別にレンダリングし、それらを合成(+加算)した場合、結果は同じです。つまり、光は重ね合わせする事ができます。

レイトレーシングを使用すると、レンダリングされたシーンに対する各ライトの影響全体(拡散反射、鏡面反射、反射、屈折、グローバルイルミネーション)を追跡できます。レイトレーシングのこの利点とライトの付加的な性質を組み合わせると、レンダリングされた後でも、ライトの色と強度を調整できます。

技術的に言うとV-Rayでは、V-Ray 3 で “Light Select” レンダーエレメントが導入されて以来、ライトをミックスする機能は持っていました。なおこの”Light Select” レンダーエレメントを使ったライトミックスでは、各ライト(またはライトのグループ)を手動で設定する必要があり、さらに調整を行うために別の合成アプリケーションを使用する必要がありました。

V-Rayフレームバッファーでこれをすべて実行できれば、もっと手軽にライトミックスできるのにと思ったユーザーも沢山居られるでしょう。

V-Ray 5 ではそれが実現されました!

Light Mix用の素材からこのようなイメージをレンダリングした後に生成できます。

V-Ray 5 で新しいライトミックスを使う方法

V-Ray 5の新しいVFBの優れた点の1つは、基本機能としてシンプルな合成機能と画像編集機能が追加されていることです。つまりVFB上で”Light Select”レンダーエレメントを使用して、それらを合成編集できる事を意味します。
なお、V-Ray 5 ではライトミックス用エレメントの生成を簡易化する方法が導入されています。

V-Ray 5でライトミックスする手順:

手順1: 簡単です。VRayLightMixレンダーエレメントを追加するだけです。なお後で編集しやすい様にライトをグループ化する方法を選択できます。(個別、インスタンスグループ、ライトグループ、レイヤーグループ)

手順2:後はレンダリングするだけです。V-Rayは自動的にライトミックス用レンダーエレメントを作成します。旧バージョンの様に手動でLightSelectエレメントを幾つも追加・設定する必要はありません。

手順3:レンダリングが完了すると、VFBの右側にレイヤーのリストが表示されます。”Source : RGB” のレイヤーを選択しましょう。

手順4:”Source : RGB”レイヤーを選択した状態で、3つのモードから “LightMix” を選択します。全てのライト(またはライトのグループ)が、強度、カラー、オン/オフスイッチとともに一覧表示されます。これで、ライトを好きなように微調整できます。

VFBのライトミックス機能には他にも注目すべき機能があります:

ライトミックスに用意されているオプションボタンに注目してください。

  • “Save..” ボタンでミキシング結果をベイクしたイメージとして保存できます。
  • “To Composite” ボタンを押すと、ライトミックスの状態をレイヤーとして分解生成します。マルチチャンネルOpenEXR等で保存し他の合成ソフトで現在のライトミックス結果を合成できます。
  • “To Scene” ボタンを押すと、ライトミックスで調整した現在設定をシーンのライトに直接反映します。これはライトミックスでノイズやアーティファクトを発見し、修正レンダリングしたい場合に便利です。

ライトミックスを最大限に活用する方法

ここでは、シーンのセットアップとV-Ray 5のライトミックスの操作に役立つヒントをいくつか紹介します。


ライトを整理する
シーンに非常に多くのライトがある場合は、インスタンス、グループ、またはレイヤーごとに整理しておく必要があります。最善の方法の1つは、現実世界と同じように整理することです。実際の家の照明やスタジオのスイッチを想像します。

最初はライトを明るくする
レンダリングの時点でライトが十分に明るく、シーンへの影響を簡単に確認できる事を確認してください。暗くしたい場合は、後で暗くすることができます。ライトミックスでは、ライトを明るくするよりも、ライトを暗くする方がクリーンです。これはV-Rayのアダプティブ・イメージサンプリング(アンチエイリアスサンプル)がレンダリング最適化の為に暗部(ディテールが目立たない場所)のサンプルをあまり行わない為です。なので、暗い場所をレンダリングした後に明るくすると元々暗かった場所のサンプリング不足が目立ってしまいます。なので、明るい状態でレンダリングして十分ノイズの無いサンプリングをさせてから、暗くする事で、綺麗なライトミックス結果を得る事ができます。

最初のライトカラーは白が望ましい
レンダリングの時点でライトの色をニュートラルホワイトまたはグレーにしておくと、ライトミックスでカラー調整しやすくなります。毎回これを実行するのは現実的ではないかもしれませんが、可能な場合は役立ちます。

Chaos Cloudでレンダリングしてもライトミックスできます
複数のシーンを一度にレンダリングし、V-Ray RAW(.vrimgもしくはマルチチャンネルOpenEXR)で保存しておけば、後でライティングをミックスする事も問題なくできます。これを行う最も簡単な方法の1つは、ライトミックスシーンをセットアップして、Chaos Cloudでレンダリングすることです。 Chaos Cloudで計算されたOpenEXRファイルをVFB2にロードし、Light Mix機能を呼び出して、調整を行うことができます。

設定を再利用
複数のレンダリングで同じライトミックス値を再利用したい場合や、後で同じライトミックス設定を呼び出したい場合に備えて、ライトミックスの設定をVFB2のレイヤー設定保存からファイルに保存して再ロードできます。

イラディアンスマップはライトミックスで使用不可
イラディアンスマップを使ったシーンはライトミックスを使用できません。(ライト毎のGIを正しくトレースできない為です。)必ずBrute Force/LightCacheのGIエンジン組み合わせを使用してください。
イラディアンスマップは非常に古いGIエンジンです。現在のV-RayはBrute Force/LightCacheに最適化されています。イラディアンスマップを現在使用する事は推奨されません。(将来的にイラディアンスマップ機能は廃止されます)

スマート電球に切り替えよう!

新しいライトミックス機能は、家のすべての照明をスマート電球に切り替えるようなものです。部屋から部屋へ行ってライトをオン/オフする代わりに、スマート電球ならすべてをスマートフォンから調光できます。つまり、ソファでくつろぎながら(レンダリングした後に)好きに照明を調整することができます。それがVFB2のライトミックスです。

ライトミックスを試してみるには、V-Ray 5 for 3ds Maxベータ版に参加してください!

ライトミックスは始まりにすぎません。ライトミックスで可能なことを含め、新しいVFBの計画はさらにありますので、しばらくお待ちください。

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